今回はプロフィットファクター(以後PF)について書いていきたいと思います。
FXを始めたばかりの人は何を言っているかわからないかもしれませんが、大切な値ですのでこれを機に覚えていってもらいたいと思います。
その手法は勝てるのか
まずFXを始めたばかりの人は、ネットや本などでこういうところで取引をすればいいですよといった取引手法を探していくと思います。
仮に本屋で手法を見つけてそれ通りに取引したとして、本当に勝てるのでしょうか
実際に取引してみて、いきなり連敗した時その手法は勝てない手法だと思ってしまいませんか?
どんなにいい手法でも連敗することだってあります。たまたま連敗しただけでこの後連勝するかもしれません。
いい手法をたまたまの連敗で捨ててしまうのはもったいないですよね。
今回紹介するPFを確認することで、本当に勝てる手法なのかを判断することができます。
プロフィットファクター(PF)とは
プロフィットファクター(PF)とは、総利益と総損失の割合です。
PF=(総利益)÷(総損失)
この値が1以上であれば利益の方が大きいということになりますので、その手法は勝てる手法だと判断することができます。
過去のチャートを遡り、トレード条件に合う場所で仮にエントリーした場合の損益をサンプルとして集めてPFを計算することでその手法に優位性があるかを見ることができるわけです。
次の二種類の手法があったとしてどちらが優れた手法でしょうか
金額だけで判断すると①の手法は50万円の利益、②の手法は200万円の利益で②の手法の方が儲かっているように感じてしまうかもしれませんね。
しかしPFを計算すると、①はPF=2.0、②はPF=1.25で①の手法の方がPFは高いことがわかります。
したがって②の手法の方が優れていると言えるでしょう。
PFは次の式でも表すことができます。
PF=(リスクリワードレシオ)×(勝率)÷(1-勝率)
新しくリスクリワードレシオと勝率が登場しました。リスクリワードレシオは知らない方もいると思いますので順番に解説していきます。
リスクリワードレシオ
PFの構成要素としてリスクリワードレシオと勝率があります。
勝率が高い方が儲かるというのはなんとなくイメージしやすいかと思います。
しかし実際は勝率が高いだけでは勝てません。
PF=(リスクリワードレシオ)×(勝率)÷(1-勝率)
と先ほど書きましたが、リスクリワードレシオ次第でPFは1以上にも1以下にもなります。
リスクリワードレシオとは、平均利益と平均損失の比率のことです。
リスクリワードレシオ=平均利益÷平均損失
よく損小利大と言われますよね。リスクリワードレシオが1より大きいほど損小利大の状態であるということです。
勝率が低くても、勝つときに大きく勝てればトータルでは勝ち越せます。つまり、勝率とリスクリワードレシオのバランスが大事であるということです。
勝率
リスクリワードレシオの説明で、勝率だけが重要ではないという話をしましたが、勝率が高いことによるメリットは当然あります。
1つ目ですが、裁量トレードにおいて、精神的に安定してトレードできるかどうかはかなり重要になってくると思います。
仮に勝率が10%でリスクリワードレシオが11だった場合、PF=1.2になるので勝ち越せる手法になりますが、10回トレードして平均9回損切りするわけですから普通の人は嫌になってしまうと思います。
逆に90%の勝率なら、利確が多いため多くの人が嫌にならずにトレードを続けていけると思います。
2つ目ですが、勝率が高いということは連敗の確率は低くなっていきます。
そうすると資産の推移グラブは滑らかに右肩上がりを描きます。
逆に、勝率が低いと連敗で一時的に大きく下落することもありますので資産の推移グラフはギザギザしてきます。
どんな手法でもドローダウンの期間はあるものですが、少ないに越したことはありませんよね。勝率をあげることでドローダウンを少なくすることができます。
手法の良し悪しはPFで評価しよう
FX手法を評価するにはプロフィットファクター(PF)を使うといいと言う話をしてきました。
また、PFの構成要素として勝率とリスクリワードレシオというものがあり、そのバランスを取っていくのが大事です。
一般にリスクリワードレシオを大きくすると勝率が下がり、逆に勝率をあげるとリスクリワードレシオが下がる傾向にあります。
新たな手法を始めるときは、
過去のチャートを用いてPF>1を確認してください
その後、その手法を改良したいと思ったときは
リスクリワードレシオと勝率のバランスを変えることで、PFを調整するといいと思います。
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