分散投資が大切って聞いたけど、何を分散すればいいの?

長期投資

「卵を1つの籠に盛るな」という言葉が投資の世界では格言であります。

卵を1つの籠に盛っていた場合に、その籠を落としてしまうと全ての卵が割れてしまいます。

複数の籠に盛れば、仮に1つの籠を落として中の卵が割れてしまっても、他の籠の卵はその後ひよこに成長する可能性があるという意味です。

投資においても投資用の資金を1つの企業の株式に使ってしまった場合、その企業の株価が暴落、最悪の場合倒産してしまうと資産の大幅な減少につながってしまいます。

分散投資が大切と言われる理由はこういったケースが考えられるからです。

この記事では投資の基本である分散投資について説明します

4つの分散方法

投資においては大きく分けて4つの分散方法があります。

それは、銘柄・資産・時間・地域の分散です。

それぞれの分散について具体的に見ていきましょう。

銘柄の分散

銘柄の分散はイメージがわきやすいのではないでしょうか。

例えば株式であれば1つの企業の銘柄のみ保有するのではなく、複数の企業の銘柄を持つことでリスクを分散できます。

自動車メーカーの株とオンラインゲーム運営会社の株のように、業界・業態が異なる銘柄の組み合わせであればより分散効果が期待できます。

投資信託ならば10万円で1つの商品に投資するよりも、10個の値動きの傾向が異なる投資信託に1万円ずつ投資を行うことがリスクの分散につながります。

※ここでは例として10個の投資信託に1万円ずつとしましたが、購入時手数料や信託財産保留額を考慮すると10万円で3つほどが現実的です

資産の分散

資産の分散とは株式や債券、不動産や金(きん)など異なる資産に投資を行うことを指します。

各資産にはそれぞれ異なる特徴があります。

  • 株式は値動きがしやすくリスク・リターンの幅が大きい
  • 債券は堅実なリターンが望める一方で、インフレには弱い
  • 金は実物資産であるため、市場が不安定な時でも価値が安定する半面、金そのものからはリターンが望めない(購入時と売却時の差額利益を除く)

などです。

資産の種類は多くあるため、全ての資産に投資を行うことは現実的ではありません。

まずは最もポピュラーな組み合わせである、株式と債券の組み合わせがおすすめです。

株式と債券は逆相関関係(金利との関係など理由は様々あるのですが、仕組みが複雑なため割愛します)にあり、リスク分散のための組み合わせとしては相性が良いためです。

時間の分散

時間の分散は、投資を行うタイミングをずらすことです。

投資信託や株式など日々価値が変動する商品で理想的なのは、価値が下がっている時に購入してその後価値が上昇したタイミングで売却を行うこと、ですがピンポイントでそのタイミングを見極めるのは非常に難しいです。

最も避けたいのが、価値が高いタイミングで購入し、その後下落して購入時よりも低い価格で売却して損を出すケースです。

このような高値掴みを回避するために購入タイミングをずらすことが有効なのです。

積み立て投資も時間分散の一種

投資信託における定時定額の積み立て投信が広く認知されつつありますが、これは時間分散の典型的な例です。

長期で積み立て投資を行うことで、投信購入価格の平準化が狙えるメリットがあります。

ここで重要なのは「長期で」投資を行うことです。

市場の好景気、不景気のサイクルは2,3カ月で動くものではありません。

最低でも1年、理想を言えば5年程度の積み立て投資を行うことが時間分散のメリットを享受するためには重要です。

地域の分散

地域の分散は世界地図を参考に

4つ目の地域の分散とは、投資先の国や地域の分散を指します。

日本株式のみを保有していた場合、日本が好景気の時は良いのですが不景気の時には資産が目減りしてしまいます。

アメリカや欧州のイギリス・フランスの株式にも投資を行っておけば、そういったリスクを最小限に留めることができます。

個別の海外株の精査は難しいという方は、米国株ファンドやグローバル株式ファンドでアメリカや欧州に分散投資を行っている投資信託を購入することをおすすめします。

国の分散だけでなく地域を分散させることも重要です。

島国である日本にいると意識することが少なくなりがちですが、欧州など、多くの国は国境が地続きになっています。

物流の混乱や予期せぬ紛争などが発生すると、景気悪化の影響がその地域全体に及ぶことがリスクとして考えられます。

地域で分散投資を考える場合は地理的に見て、距離がある国に分散するほうが良いでしょう。

例えば、北米のアメリカ・オセアニアのオーストラリア・欧州のフランスといった分散のケースが考えられます。

まとめ

今回の記事では投資の基本である分散投資の種類や、分散して投資を行うことでそれぞれどのようなリスク低減効果があるかを説明してきました。

投資を行ううえでリスクは避けて通ることはできませんが、対策をすることで資産の目減りを最小限に留めることはできます。

既に投資を行っている方もこれから投資を始める方も、この記事を参考にしていただければ幸いです。

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